帽子のお直し(修理)についての対応
2022年2月26日より、お直しについてのご相談はお受けしておりません。
工場の状況が改善しましたら再開する可能性がございますが、
現在の所再開時期は未定となっております。
ご了承ください。
YOUTUBE動画をはじめて、1年程度が経ちました。
イケガミ帽子工房YOUTUBE チャンネル
ありがたいことに、チェンネル登録数も660(2021年5月24日現在)となり、目標としていた登録数1000も見えてきたかなという感じです。
今後も、帽子作りについての有益な内容について発信していきますので、チャンネル登録よろしくお願いします。
YOUTUBEをはじめてから、顕著に増えたことが2つほどあります。
1点目は、帽子のお直し(修理)についての問いあわせ
2点目は、帽子作りについてのご質問
弊社は、BtoB向けのOEM生産をメインとしていますが、
YOUTUBEを始めたことで、エンドユーザーさんに存在を認知していただき、
上記のようなご質問や問い合わせが増えたのかなと思います。
今回は、帽子のお直しについてこちらで解説させていただきます。
帽子作りについては、ご質問内容をもとに動画やブログなどを別途更新していきたいと思っています。
お問い合わせをいただく前に以下の内容をご確認いただくことで、お手間を省けるかと思います。
ぜひ最後までご一読いただけると幸いです。
Table of Contents
お直しを依頼いただく前に
お直しについては、基本的にはご購入されたショップなどにご相談されるのが一番良いかと思います。
しかし、購入から時間が経っていて購入先がわからない、購入先がお直しの対応をしていないなど様々なケースがあるかと思います。
私どもの工房では、ご愛用の帽子を引き続き使用していただけるよう、できるだけのサポートをしたいと考えています。
しかし、それぞれの工場で、縫製方法、使用機材や部材などが異なるため、元の帽子と同じ縫製方法や、同じ部材などを手配するのはかなり困難です。
こちらで手配できるもののみの対応となりますので、あらかじめご了解ください。
お直しの費用などについて
また、以下については、お客様にてご負担いただきます。
- 修理する帽子の往復の送料(おおよそ¥1,000 * 2) *工房まで持ち込み、取りに来ていただく場合は不要
- 部材、作業工賃など(¥500〜)
- 消費税
- お振り込みの手数料(0~¥300程度)
簡単な修理でも、トータルで¥3,000程度かかってしまう計算になります。
帽子はそもそもそれほど高い商品ではありませんので、場合によっては購入する方が安くなるケースもあるかと思います。
その辺りを踏まえて、それでも修理をしたいという場合はご相談ください。
作業工賃については、状況のヒアリングをした上で、事前にお見積りをいたします。
「天ボタンをつけるだけなら、もっと安くでは?」との声もあるかと思いますが、
天ボタン1つを修理するにも、お客様とのやりとりや、発送作業などなどを考慮するとそれなりの時間がとれらてしまいます。
ご愛用の帽子をなんとか救いたいという気持ちで対応しているという状況ですので、その点、ご理解いたければと思います。
帽子のお直しの3パターン
帽子のお直しのついてのお問い合わせは、大きく分けて以下の3つです。
- キャップの天ボタンの修理
- サイズ調節(スナップバック)の修理
- サイズのお直し
それぞれ個別に見ていきます。
キャップの天ボタンの修理(作業工賃:¥500程度)
天ボタンというのは、キャップやキャスケットの頭頂部についているボタンのことです。
天ボタンについてまとめたブログがありますので、ご参照ください。
この天ボタンですが、何度も洗濯するなどの経年劣化により、取れてしまうことがあります。
天ボタンについての詳細は、上記のブログに譲りますが、
イケガミ帽子工房で扱っている天ボタンはプラスティック製、またサイズは3種類あります。
天ボタンの付け替えで大事になるのは、天ボタン用の生地(10cm×10cm程度)をご用意いただくこと。
とれてしまった天ボタンから生地を取り外すことは基本的に不可能なので、別途生地をご用意いただきます。
「黒い生地ならなんでもいいから、そちらで用意して欲しい」といったご依頼もありますが、
一口に黒といっても(光沢のある黒、赤みがかった黒・・・)かなり幅があり、また素材によっても見た目がかなり変わってしまいます。
「思っていた感じと違う!」といった取り付け後のトラブルを回避する意味でも、生地の手配はお客様にてお願いしています。
サイズ調節の修理(作業工賃:¥500-¥2,000程度)
2つ目は、主にキャップ系の後頭部にあるサイズ調節の修理依頼についてです。
こちらで対応可能なサイズ調節については、以下のブログで確認いただけますので、ご参照下さい。
サイズ調節に修正については様々なケースがありますが、基本的には取り付けられているサイズ調節を取り外して、新しいものを取り付けます。
サイズ調節の取り外しが不可のケース(金具などでしっかり固定されており、取り外すと本体を痛めてしまうなど)もございますので、その場合は対応不可になります。
また、取り付けているサイズ調節と異なる物を取り付ける場合、過去の取り付け穴が見えてしまうなどのケースが考えられますので、
事前にお手持ちの帽子の画像などをお送りいただき、新しく取り付けるサイズ調節をどれにするかなどのご相談をください。
修理に当たって、以前の取り付け部分のサイズ調節を取り外す際に多少の傷や針穴が残ってしまうケースがありますが、あらかじめご了承ください。
サイズのお直し(作業工賃:¥1,000~)
「帽子を購入したもののサイズが合わなかった」、「帽子を洗ったら縮んでしまった」、などケースのご依頼です。
サイズのお直しについては難しいケースが多く、また対応できたとしても1cm-2cm 程度までとなります。
サイズのお直しは、
- サイズが小さいものを大きくする
- サイズが大きいものを小さくする
の2つのケースが考えられます。それぞれを解説します。
サイズが小さいものを大きくする
サイズ小さいものを大きくする場合は、基本的に金型に入れるという対応になるかと思います。
金型を入れる作業は以下の動画(43分ごろ〜)で確認いただけます。
ご希望の金型に入れることで、ある程度サイズを大きくすることができます。
こちらの対応の場合、洗ってしまうとまたサイズが元に戻る場合がありますので、ご注意ください。
サイズが大きいものを小さくする
サイズが大きいものを小さくする場合は、かなり大掛かりな対応となります。
一つの方法としては、ビンカワ(場合によっては、つばまで)を取り外し、少し縮めて縫製をし直すという方法になります。
ビンカワについては、以下をご参照ください。
また、サイズ調整のできるビンカワに付け替えるなど、サイズ調整機能をつけて対応するという方法も考えられます。
いずれにしても、かなり大かがりな修理となりますので、事前にご相談の上、ご依頼いただければと思います。
まとめ
今回は、帽子のお直しについての対応について解説をしましたが、いかがだったでしょうか?
帽子のお直しについては、基本的にご購入されたショップなどに依頼されるのが良いかと思いますが、
様々な理由から、帽子のお直しを依頼できない場合もあるかと思います。
帽子の修理は大変手間のかかる作業となり、またお客様にも費用などのご負担をお願いする形になりますが、
そのまま捨てられてしまうというのも残念に思いますし、またサスティナブルという観点からも、重要な事かと思っています。
ご愛用の帽子が一つでも多く救うことができれば嬉しく思います。
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