ビン革(ビンカワ)について
よくある質問などにお答えしながら、帽子作成の現場を解説していくQandAコーナー。
今回は、ビン革(ビンカワ)について。
イケガミ帽子工房YOUTUBEチェンネルにて動画でも解説していますので、よかったらご参照ください。
Table of Contents
ビン革とは
ビン革とは、帽子の内側のおでこがあたる部分のテープのこと。
帽子のサイズに合わせて、ぐるりと一周しています。
帽子のサイズを確定させる意味合いや、汗取りの役目もあります。
ビン革があたる、顔のサイドの部分の髪を古くは”鬢(びん)”とよんでおり、
また従来革を使っていたため、ビン革と呼ばれるようになったようです。関東方面ではスベリと言うのが一般的。サイズテープなどと呼ぶこともあります。
イケガミ帽子工房でご用意可能なビン革
次に、弊社でご用意できるビン革をご紹介します。
セベリスビン革
弊社で一般的に使用しているビンカワは、セベリスビン革です。
セベリスは東レの機能素材で、消臭・抗菌・制菌などの機能があります。
汗が付着する部分の素材としては、最適素材です。
素材は、ポリエステル100%。
33㎜幅、色は黒・ベージュ・白がご用意可能です。
*現在、一部のビン革にについては、セベリスと同機能を備えたリブフレッシュを使用しています。
サイズ調整付きセベリスビン革
セベリスビン革の中でも最近主流になっている、サイズ調整付きのタイプのもの。
ビン革の裏側にマジックテープが付いており、サイズを微調整したい時に便利です。(2cm程度まで)
そのほかのビン革
その他のビン革のご紹介。
ゴムビン革(32mm幅,黒のみ)
ゴムビン革は、全体に使うというよりも一部に使用し、フィット感を強化する意味合いで使うことが多いです
テトロンビン革(33mm・27mm 幅/黒・白)
テトロンビン革は、ポリエステル100%素材、セベリスビン革登場以前によく使用していました。
最近は使用することも少なくなってきましたが、古くからの定番の帽子に根強い人気があります。
また、安価なため作業帽などにも広く使用されています。
セベリスビン革に比べ張り感があり、しっかりとした仕上がりになります。
TC-LBビン革(33mm幅/黒・ベージュ)
TC-LBビン革 は、テトロンとコットン の混紡素材(ポリエステル65%、綿35%)です。
ポリエステル100%のセベリスビン革やテトロンビン革に比べ、光沢がなく肌触りがよいのが特徴。
また、こちらのビン革はやや厚めの不織布を使っていますので、よりソフトな印象となります。
オリジナルのビン革
上記以外にも、生地をお持込いたただいてオリジナルのビン革をおつくりすることも可能です。
このようなオリジナルのビンカワを作成されるのもいいですね。
デザイナーさんを中心に、グログランリボンをビン革として使用されるお客様もおられます。
グログランリボンはご用意しておりませんが、仕上がりはとてもおしゃれな感じになります。
色もカラフルなものがたくさんあるようで、裏地との色バランスを楽しんでいただけますね。
まとめ
今回はビン革について、イケガミ帽子工房で手配可能なものを中心に見てきましたが、いかがだったでしょうか?
ビン革は、帽子の素材の中でもかぶり心地に直結する重要な部材になります。
また、帽子の内側のデザインにも影響を及ぼす部材ですので、デザインとかぶり心地のバランスを考えて選択されるのがよいかと思います。
皆様の帽子づくりの参考になれば幸いです。
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